AIデッサンの生成(2016-)
展覧会「ヒトは描くときに何を見ている」
会期:2019年10月9日(水)-10月14日(月・祝)会期中無休
会場:東京藝術大学大学美術館 陳列館2階
観覧料:無料
主催:東京藝術大学 芸術×科学プロジェクト
共催:新学術領域「多元質感知」
助成:JSPS科研費JP15H05918
概要:日本に西洋美術が輸入されて以来、美術教育の現場では石膏像(複製)を対象としたデッサン(素描・写生)が学生のカリキュラムとして定着しました。日本美術教育の中枢機関として設置された東京美術学校(現東京藝術大学美術学部)の入学試験では石膏像などを対象としたデッサンが課され、現在でも日本の美術・芸術系大学の多くはデッサンを入学試験課題としている。 世界をありのままに、写実的に映し出す技術は、デッサンや絵画を描くヒトのわざだけでなく、デジタルカメラやVRを含むコンピュータグラフィックス技術の進歩によって、より高精細に、より正確に、より客観的に表現することが可能になった。また、ディープラーニング(深層学習)をはじめとする機械学習の発達により、スマートフォンで撮影した写真を、誰でも簡単にゴッホ風やピカソ風、デッサン風に加工できるようになっている。 本展では、従来のディープラーニングを用いた画像自動化システムに、芸術家が培ってきた世界を描き出す技術と経験、勘を加えることで、対象の光沢感や透明感、材質感といった質感を伴ったデッサンをAI技術によって再現することに挑戦する。デッサンの画像解析を用いて、写真から生成したデッサン(AIデッサン)を多数展示し、コンピュータが、ヒトが視る・感じる世界に近い、多様で複雑な質感表現に迫る。
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JSPS科研費JP15H05918「コンピュータビジョンで実現する多様で複雑な質感の認識機構」代表者:佐藤いまり(国立情報学研究所)